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おつかれさまです、kabutomです。
「クラッシュ・ロワイヤル」の公式eスポーツリーグ『クラロワリーグ イースト』2020年スペシャルシーズンのプレイオフ(5月9日~)が近づいてきました。
今回はプレイオフの見どころ解説と出場全8チームの戦力分析をしていきます。
※試合中継の画像、チーム画像などはクラロワリーグからご提供いただきました。
この記事の目次
今週の試合スケジュール:SS Playoffs Week1
今週の試合予定はこの通りです。今週末5月9日(土曜日)・5月10日(日曜日)の18時からリーグ公式YouTubeチャンネルにてライブ配信が開始されます。
試合数は土日とも2試合ずつと少ないですが、後述の通りBO5制が採用されるので1試合1試合はレギュラーシーズンより長く、張り詰めたものになるでしょう。
CRL East 2020 SS プレイオフのルールを把握しよう
”選手たちがどういう舞台で競い合っているのか”を理解するうえで、CRL East 2020 SS のプレイオフの仕組みを把握することは、とても有益です。
レギュラシーズンとの違いは大きく2つあります。
リーグ形式
- レギュラーシーズン・・・全8チームによる1回戦総当たり
- プレイオフ・・・全8チームによる変則ダブルエリミネーション方式トーナメント
試合ルール
- レギュラーシーズン・・・BO3制(KOH – トリプルドラフト – 1v1)
- プレイオフ・・・BO5制(KOH – トリプルドラフト – 1v1 – 1v1 – 1v1)
それぞれ見ていきましょう。
変則ダブルエリミネーション方式トーナメント
今回のプレイオフの対戦表がこちらです。
ただでさえややこしいダブルエリミネーション方式が、さらに変則的になっているのが今回の特徴です。
Losers’ブラケットの場合と、Winners’ブラケットの場合に分けて、かみ砕いていきます。
Losers’ ブラケット(PONOSなど)
日本チームPONOSをふくむレギュラーシーズン下位の4チームはLosers’(敗者)ブラケットのスタートになります。優勝のための条件は、5連勝することです。
1回負けたらその時点でシーズン敗退となります。さらに、勝ち進めたとしても最終日は同日の連戦となります(Match9・Match10)。
Losers’ブラケットから優勝する可能性はゼロではありませんが、その道は過酷の一言です。
Winners’ ブラケット(FAVなど)
日本チームFAV gamingをふくむレギュラーシーズン上位の4チームはWinners’(勝者)ブラケットのスタートになります。優勝のための条件は、3連勝することです。
敗者復活権があるため、負けたらLosers’ブラケットへ回ることになります。
Winners’ブラケットの1回戦で負けた場合、2回戦で負けた場合それぞれの場合をシミュレーションしたのが上の図です。
1回戦で負けた場合はその後に4連勝すること、2回戦で負けた場合はその後に2連勝することが優勝の条件となります。
Winners’ブラケットの4チームにとって、初戦がいかに大事な試合なのかお分かりいただけると思います。
プレイオフのルールと確率だけを考慮すれば、”プレイオフ初日におこなわれるMatch1の勝者とMatch2の勝者のいずれかが優勝する可能性が高い”と言ってよいでしょう。
とは言え、得てしてその確率通りの結果にならないのが競技の面白いところなのですが。
BO5制(KOH – トリプルドラフト – 1v1 – 1v1 – 1v1)
先週Week4のコラムでも書いた通り、BO3制でおこなわれたレギュラーシーズンでは、Set2(トリプルドラフト)が勝敗のカギを握っていました。
しかし、プレイオフではBO5制(Set3・Set4・Set5が1v1)が採用されます。
1v1の比重が大きくなるのに加え、3人の選手をどの順番で起用するかの判断も勝敗に影響してきそうです。
レギュラーシーズン以上に各チームの戦術が問われる戦いとなるでしょう。
シーズン11のバランス調整(5月5日実施)
プレイオフに影響を与えそうなもう1つの要素は、シーズン11のバランス調整(5月5日実施)です。
4枚のユニットカード、4枚の建物カード、3枚の呪文カードの計11枚が一挙に変更される大掛かりなバランス調整となりました。
替えの利かないカードである「トルネード」のリワークや、使用頻度の高かった「ミニペッカ」「ベビードラゴン」「ゴブリンの小屋」などの人気カードの下方修正は、プレイ環境にどのような影響を与えるのでしょうか?
プロ選手たちの導き出す”回答”に注目しましょう。
順位表おさらい:SS Week4
レギュラーシーズンの最終順位をおさらいすると、この表の通りです。
1位から順番にざっくりと、プレイオフに向けたチーム分析をしていきます。
W.EDGM(1位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
中国のW.EDGMは、5勝2敗でレギュラーシーズンを1位通過しました。弱点となるSetがなく、1v1の選手層も厚く、プレイオフでも優勝候補の本命と言ってよいチームです。
チームの中心は、1v1のHigher選手とTPDのSoloman選手の2本柱ですが、変則デッキのWange選手、重量デッキのPeas選手も決してあなどれません。
TTG(2位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
中国のTTGは、5勝2敗でレギュラーシーズンを2位通過しました。TPD・KOHのD.King選手と1v1・KOHのAUK選手の2枚看板がともにMVP級の大活躍でチームをけん引しました。
ただ、プレイオフを勝ち進ためには、もう1枚カードが足りません。昨冬の「CRL世界一決定戦」経験者Nuomici選手の復活が待たれます。
KIX Team(3位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
マカオのKIXは、4勝3敗でレギュラーシーズン3位でした。KOH・1v1の結果は前評判通りだったと言ってよいでしょう。
KOHのOnion選手、TPDのBenZer選手、1v1のiSlaw選手と、各セットで頼りになる選手を見つけることに成功しました。
1v1が3セットに増えるプレイオフでは、”眠れる獅子”Legend選手がカギを握るでしょう。
FAV gaming(4位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
日本のFAVは、4勝3敗でレギュラーシーズン4位でした。意外なことに2-0勝利がなかった唯一のチームです。
日韓を代表するエース2人JACK選手とX-Bow Master選手にDANI選手を加えた1v1、そしてけんつめし選手のTPDはおそらく確定でしょう。
悩みどころは、”KOHに誰をどの順番で出すか”です。(切り込み隊長はやはりきたっしゃん選手?)
大事な初戦の最初のセット(KOH)にOz監督が送り出すのは、どの3人になるのでしょうか。
Talon(5位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
香港のTalonは、3勝4敗でレギュラーシーズン5位でした。しかし、”4連敗からの3連勝”(しかも3試合連続2-0勝利)という上り調子でプレイオフへ突入します。
5位チームながらKOHはEast最強ですし、Line選手のTPDも強力です。あとは、シーズンで結果の出なかった1v1のセットをどこまで改善できるかにかかっています。
PONOS(6位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
日本のPONOSは、3勝4敗でレギュラーシーズン6位でした。ですが、Talonと同様”4連敗からの3連勝”というV字回復でシーズンを終えています。
チーム内の役割分担も、KOHはKK選手とライキジョーンズ選手、TPDは天GOD選手と焼き鳥選手、と完成しつつあります。
3つある1v1のセットを勝ち切っていくための最後のピースは、キャプテンRAD選手の復調です。
フチ監督が考えに考えすぎるあまり、体重を落としてたりしないとよいのですが。
Team Timing(7位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
韓国のTimingは、2勝5敗のレギュラーシーズン7位と苦しみました。Sado選手の奮闘でSet2(TPD)は好結果だったのですが、Set1(KOH)とSet3(1v1)を1度ずつしか取れませんでした。
レギュラーシーズンのMatch12では、Sado選手が5ゲーム連取して1人で試合を決めてしまう快挙もありました。ですが、プレイオフではルール上こうはいきません。
勝利のためには、3選手の中から”化ける”選手が出ることが必須条件です。
Nova Esports(8位)
選手成績(レギュラーシーズン)
戦力分析
中国のNovaは、2勝5敗でまさかのレギュラーシーズン最下位でした。クラロワ界で”常勝”の名をほしいままにしてきたNovaにとって信じがたい結果です。
しかし、Lciop選手・Little Chen選手という中国が誇る2大エースがこのまま終わるとは思えません。
そして、何よりNovaには”プレイオフ不敗神話”があります。2018年・2019年のCRL China全4シーズン、Novaはプレイオフで1試合も負けたことが無いのです。
リーグ情報
クラロワリーグ イースト(Clash Royale League East)2020
- 公式サイト:crl-east.com
- 公式Twitter:@ClashRoyaleJP
- 公式YouTubeチャンネル:日本語/英語/韓国語
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プレイオフがはじまる5月9日には「クラロワ公式オープン大会」の開催も企画されています。こちらもぜひ!
Have a good game!